
皆さん、こんにちは
ガラスの写真館の ヒロ です。
今回は私が撮影に使っているガラス乾板という感光剤についてのお話です
ガラス乾板とは?
ガラス乾板(ドライプレート)は、ガラス板の表面に感光乳剤を塗布した写真の材料です。
後に主流となったフィルムが普及する以前には、写真撮影の標準的な材料として世界中で使われていました。撮影するとガラス板に像が記録され、現像することでガラスネガが完成します。透明なガラスに映る写真は独特の美しさがあり、現在でも撮影や現像を行い少なくない古典写真愛好家を魅了しています。
ガラス乾板が誕生する前
写真が誕生した当初は、ダゲレオタイプや湿板写真が主流でした。
湿板写真では、撮影直前に感光液を塗布し、乾く前に撮影・現像を行う必要がありました。そのため、暗室を持ち歩く必要があり、撮影にはいつも大荷物で、大きな手間もかかっていました。
乾板(ドライプレート)の誕生
1870年代になると、あらかじめ感光乳剤を塗布し乾燥させた「ドライプレート」が実用化されます。
乾板を使うことで撮影者は現場で薬品を扱う必要がなくなり、乾板を交換するだけで撮影できるようになりました。
これにより、写真は一気に身近なものとなり、多くの人が写真を楽しめる時代へと進んでいきます。
フィルムへの移り変わり
1880年代以降、軽く扱いやすいロールフィルムが登場し、フィルムは持ち運びや大量生産に優れていたため、次第にガラス乾板に代わり広く普及していきます。
ガラス乾板とフィルムは、どちらも写真を記録するための感光材料ですが、大きな違いは支持体(感光乳剤を支える素材)にあります。ガラス乾板は、その名のとおりガラス板に感光乳剤を塗布したものです。一方でフィルムは柔軟なプラスチックフィルムの上に感光乳剤を塗布しています。ガラス乾板は平面性に優れ、大型の支持体でも画像が非常にシャープに記録できるという特徴があります。デメリットとして、重く割れやすく取り扱いには注意が必要です。フィルムは軽く柔軟で、一度に多くの枚数を撮影できるように、携帯性や使いやすさの面を伸ばし大きく発展しました。その結果、写真はより身近なものとなり、ガラス乾板は次第にフィルムへと置き換えられていきました。
なぜ今でもガラス乾板なのか
現代ではデジタルカメラが主流となりました。
それでもガラス乾板で撮影する人がいます。
理由は人それぞれですが、
- ガラスならではの質感
- 一枚一枚丁寧に撮影する時間
- ビンテージカメラの当時の技法での撮影
- 写真の歴史の追体験
など、効率では測れない魅力があります。
私自身も、完成した写真だけでなく、ゆっくり準備をし、一枚の写真を丁寧に撮る時間そのものに魅力を感じています。
現在でも購入できます
近年は、ガラス乾板の製造するメーカーはありませんでしたが、現在は新しいメーカーにより製品の再生産が行われています。
当サイトでも未露光のガラス乾板(ZEBRAドライプレート)を取り扱っています。
「ガラス乾板は博物館のもの」ではなく、今でも実際に撮影を楽しむことができます。
最後に
カメラはフィルムからデジタルへと主役は移ってしまいましたが、
ガラス乾板は、写真の歴史を学ぶためだけの過去のものではく、私にとっては、現在もビンテージカメラを当時に近い形で動かし、一枚を大切に味わいながら撮る時間を楽しむための写真材料でもあります。
皆さんに対しても、そういった自分なりの楽しみを見つけるお手伝いができたらと思います。


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