皆さん、こんにちは
ガラスの写真館の ヒロ です。
デジタル全盛の今、写真は撮ってすぐに確認することができ、現像という作業は”像を現す”というよりも、写真を自分のイメージに近づける”調整”という感じです。デジタルで同じ写真を何度も納得できるまでRAW現像できる素晴らしさはありますが、一度立ち戻って、化学変化を感じられる乾板の現像をゆっくり楽しみませんか?
今回は現像の流れや道具について軽く触れた後に、実際の流れを細かく説明します。
現像の道具や流れ
乾板の場合の現像作業は道具も揃えやすく工程もとても簡単です。
まずは道具ですが
- タッパーのような容器 4つ
- 現像液
- 定着液
- セーフライト(なくてもできます)
以上です。
現像液や定着液はモノクロフィルムの現像で使うものと同じ物が使えます。
工程もまた、モノクロフィルムの現像作業とやることは同じです。
- 現像
- 停止
- 定着
- 水洗い
ここで触れておきたいのは、私の取り扱っている乾板はとても低感度で、また、赤の光に感光しません。
これは現像時にフィルムとは違うメリットになります。
1つは低感度なので、夜の窓のない部屋であれば暗室として利用ができ、現像ができます。そして、もう1つは赤の光のに感光しないのでセーフライトがあれば見ながら現像できます。
では、ガラス乾板での撮影前準備から像が見えるようになるまで順にやっていきましょう。
まずは撮影
はじめは撮影準備をします。
乾板ホルダーにガラス乾板をセットします。
乾板ホルダーはカメラにより様々なサイズや形があるので明るい場所で乾板ホルダーがどのような作りになっているかよく見てください。
セットしたらカメラを持って撮影です。
人々や、花々の可憐な様子、建造美、光と影の模様、様々な光をガラスに閉じ込めましょう!
さて、撮影を終えたらいよいよ現像です。
現像に向けて
室を持つ人はすぐに作業に入れますが、暗室を持たない人でも現像はできますので少しお話をします。
暗室を持たない人はワクワクしながら夜を待ちます。
夜になったら窓のない部屋など光のなるべく入らない部屋での作業です。窓のない部屋が1室あれば専用にできて嬉しいですが、なくても、風呂場、トイレ、クローゼットなどを暗室代わりにできます。
日頃、私は屋根裏の物置に籠り一人の時間を楽しんでいますし、その他に、晴れた日中に光を通さないと謳っている市販のポップアップテントの床に少し工夫をして、中で現像したこともあります。テントにはピンホール程度の小さな穴がありまるでプラネタリウムのようで、入口からもわずかに光が漏れ入っていました。内部では手の輪郭がギリギリ見えない程度でしたが、乾板にカブりは出ませんでした。そのため、一般的なフィルム現像ほど厳密な暗闇を作らなくても現像できるというのが、この乾板の面白いところだと感じています。
いよいよ作業開始です。
現像部屋に入り、最初は明るい状態で配置と動きの確認です。
薄暗いなかで簡単に作業が流しやすいようにタッパーを並べます。
私の場合、右から左に作業が進むようにしていて、右から現像液、停止液、定着液、水と置いています。左右逆でもいいですし、場所がなければ、上下の縦積みというのも良さそうです。また、撮影フォーマットが小さければ作業スペースも不要になるので、フォーマットを選ぶときは現像スペースのことも考えておくと後で困らないかもしれません。
並べたタッパーに間違えないように各種薬品類を入れます。濃度などもフィルムの現像と同じなので、現像液等は袋に記載された規定通りで作って準備してください。
フィルムの現像やプリントをやったことがある方は温度管理は?と思うかも知れません。ガラス乾板も仕組みは同じですので、温度によって多少のムラや化学変化の速度に差が出ますが、あまり気にならない程度です。
気になる方やセーフライトを使わない方はフィルムと同じ20℃を基準にして、好みで調整してください。
私自身はかなり幅のある温度で試していますが、今のところ大きな問題は感じていません。ただし、これは私の環境での結果なので、最初は20℃前後を基準にすることをおすすめしますその後は好みに個人差があるので、それで得られる結果もまた色々やって楽しめるポイントかなと思っています。
皆さんが試して見て得られた結果がありましたらぜひ共有してください!
最初は現像を
いよいよ現像です。
明かりを消してセーフライトに切り替えます。セーフライト切り替え前に、光が多く漏れ入っていないことの確認はお忘れなく。そして、並べたタッパーの中に順に乾板を入れていきます。
最初は現像液に対し乾板を沈めます。
乳剤がタッパーの底に当たると剥がれる可能性があるので、乳剤の散布してある感光面は上向きにしてください。乾板全体が液に浸ったらタッパーを揺すって撹拌します。撹拌は連続で行ってください。そうすると、30秒〜1分ほどで像が見え始めます。
セーフライトの下で浮かび上がる写真は最高ですよ。
4分を目安に続けるとで現像完了となります。
ポイントは少し濃いかな?と思うくらいの見た目で上げることです。温度や現像液などにより前後するので、いい具合は見つけてみてください。
反応を止める
現像が終わると隣のタッパーで停止作業を行います。
30秒〜1分ほどつけ、pHを中性に近づけて化学反応を止めます。
不要な銀を取り払う
その次は定着です。
ここまで来ると後は暗室でなくても大丈夫です。電気をつけてもOKですし、心配ならそのままセーフライトの下で続けます。隣のタッパーの定着液に沈め、ガラスが透明になるまで化学反応しなかったハロゲン化銀を取り除きます。時間は定着液の疲労度合いにもよりますが、透明になるまでの時間×1.5くらいです。
もし明るい場所で定着する場合は黒いタッパーで実施すると面白いかもしれません。ぜひ試してみてください。
水にさらす
さて、最後の工程の水洗です。
水洗は定着液を流す作業で、10〜15分程度水にさらしてください。さらすときは流水にさらすか、適度に撹拌して水が滞留しないようにします。定着液が残ると後々色が変わったりするので、なるべく残らないようにします。
また、流水で水洗するときは蛇口などからの水が直接感光面に強く当たらないようにします。折角の像がガラスから剥がれてしまうかもしれないので気をつけてくださいね。
これで乾板にしっかり像が出ているはずです!
ぜひ、出来上がった乾板を手に持って、持ち上げて、光にかざして、色々楽しんでください。
一通り鑑賞を終えたら濡れている乾板はまだ像が剥がれやすいので、あまり触らずに風通しのよい日陰などで完全に乾いて固くなるまで置いておいてください。しっかり乾燥させたら収納してください。
いかがでしょうか?
文章にすると少し長くなってしまいましたが、実際にやってみると簡単ですのでぜひやってみてください。
※この記事の写真は後日追加しようと思っています。

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